荻上チキです。2021年にスタートしたチキラボの活動を支援いただき、本当にありがとうございます。
昨年は作家・内澤旬子さんが求めていたストーカー規制法の改正、表現の現場調査団の調査×広報支援、ジャーナリストの伊藤詩織さんやフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが原告となった裁判についての調査×広報支援などなど、具体的な改善ニーズを抱える当事者へのサポートを行ってきました。
また、ラボでも独自に、「社会抑うつ度調査」を継続することで、特にコロナ禍でのストレス反応などがいかに推移してきたのかなどを可視化してきました。
私はラボの活動を、ひとつのアクティビズムであると考えています。デモ、署名、メディア作り、ボイコットなど、さまざまな社会運動の手段がある中で、調査や広報といった手段もまた、重要な意義を持つ手段です。
適切な手法で行われた調査が、議会やメディアなどで引用されていくことで、問題の構造理解を促進すること。当事者の声や調査結果が、会見をはじめとした広報手段によって、問題意識の共有が進むこと。「当事者性」「専門知」「議題設定力」を重視するスタンスのうえで、日々、依頼者と顔を合わせ、調査データと向き合い、メディアや政治家への働きかけを続けています。
こうしたアクションを継続するためには、知識やパッションもそうですが、資金と人員が不可欠です。幸にしてチキラボは、複数の素敵なスタッフと巡り合い、共に支え合いながら活動を進めています。また、みなさまのご支援により、持続的な活動が可能となっております。本当にありがとうございます……!
今年もすでに、複数の支援を準備しています。具体的なテーマについては、その都度改めてお知らせしていきますが、多くの人が、その年、その時間を、安心して過ごせるような社会へと、一歩ずつ近づけていきたいと思っています。今年も何卒、ご尽力のほど、よろしくお願いいたします。
2022年1月1日
社会調査支援機構チキラボ
代表 荻上 チキ